貨物運送事業者は、営業所ごとに事業用自動車の数に応じて運行管理者を選任しなければなりません。
貨物運送業の運行管理者の最低人数は?
次の式により選任すべき運行管理者の最低人数を求めます。
運行管理者の選任数の最低人数
=(事業用自動車の両数 ÷ 30) + 1
=(事業用自動車の両数 ÷ 30) + 1
下表は、事業用自動車の数に応じた運行管理者の最低人数です。
事業用自動車の数 | 運行管理者の最低人数 |
---|---|
29両まで | 1人 |
30両~59両 | 2人 |
60両~89両 | 3人 |
90両~119両 | 4人 |
120両~149両 | 5人 |
150両~179両 | 6人 |
180両~209両 | 7人 |
210両~239両 | 8人 |
240両以上の場合は、上記の計算式で求めます。
運行管理者の人数が不足した場合
もし、運行管理者が急に亡くなったり退職したり、病気や家族の介護などのために長期で休養するなどして、運行管理者の数が最低人数を下回ってしまったらどうなるのでしょうか。
国土交通省の「行政処分の基準」によると、「貨物自動車運送事業者に対し行政処分等を行うべき違反行為及び日車数等について 別表」で、「運行管理者の選任違反」として次のように規定されています。
違反行為 | 初違反 | 再違反 |
---|---|---|
1. 管理者数の不足 | 20日車 | 40日車 |
2. 運行管理者選任なし | 局長通達5(1)⑤及び6(1)④による |
局長通達とは、「貨物自動車運送事業者に対する行政処分等の基準について」のことで、それぞれ次のような内容です。
項番 | 内容 | 処分の内容 |
---|---|---|
5(1)⑤ | 貨物自動車運送事業法第18条第1項の規定に違反して、運行管理者が全く不在(選任なし)の場合 | 30日間の事業停止 |
6(1)④ | 5(1)による事業停止処分を受けた事業者が、当該行政処分を受けた日から3年以内に同一の違反をした場合(同一営業所における違反の場合に限る。) | 許可の取消 |
急な事態に備えるために、運行管理者以外にも運行管理者資格者証を持った人を雇っておいた方が安心です。