緑ナンバーは、正式には「一般貨物自動車運送事業」といいます。
貨物自動車運送事業法という法律で以下のように定められています。
貨物自動車運送事業法 第2条第2項
「一般貨物自動車運送事業」とは、他人の需要に応じ、有償で、自動車(三輪以上の軽自動車及び二輪の自動車を除く。)を使用して貨物を運送する事業をいう。
(一部省略)
荷物の運送に費用が発生するのであれば、緑ナンバーのトラックでなければ、その仕事を請けることはできません。
白ナンバーのトラックで荷物を運んで運賃を受け取るという行為は、すべて違法です。
白ナンバーのトラックで仕事をしたときに受ける罰則
白ナンバーのトラックで荷物を運んで運賃を受け取るという行為は貨物自動車運送事業法違反となり、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処されます。その両方を科されることもあります(併科といいます)。
貨物自動車運送事業法 第70条
次の各号のいずれかに該当する者は、3年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
① 第三条の規定に違反して一般貨物自動車運送事業を経営した者
罰金でなく懲役刑を受けてしまったら、懲役が終わってから5年経過するまで、緑ナンバーの許可を受けることができなくなってしまいます。
第5条 国土交通大臣は、次に掲げる場合には、第3条の許可をしてはならない。
① 許可を受けようとする者が、1年以上の懲役又は禁錮の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者であるとき。
白ナンバートラックに仕事を頼む荷主が受ける罰則
白ナンバートラックの運送会社に仕事を依頼しても、荷主に対する罰則はありません。
無許可営業が国土交通省に発覚したとしても、罰せられるのは白ナンバートラックの運送会社だけです。
緑ナンバーを取るための要件
緑ナンバーを取るための要件は大きく分けて次の5つあります。
- 人
5名以上のドライバーを確保すること
運行管理者資格を持っている人がいること - 事務所(営業所)・休憩室
運送業に使用する事務所(営業所)・休憩室を確保すること - 駐車場
トラック全台を格納できる車庫を確保すること - 車両
トラック(軽自動車除く)を5台準備できること - 資金(お金)
2か月間分の運転資金(税金・保険は1年分。家賃・車両費は半年分)を確保すること
緑ナンバー事業者になったときの大きな義務
緑ナンバーを取ったな事業者に課される義務としては次のようなことがあります。
- 社会保険への加入
- 運行管理者による乗務前・乗務後の対面点呼の実施および点呼記録簿への記録
- 日報の記録
- 運転者全員に対する初任運転者適性診断の受診
- 運転者台帳の作成 など