貨物自動車運送事業法の一部が改正され、トラックドライバーの働き方改革を進め、コンプライアンスが確保できるよう、荷主に対する国土交通大臣による働きかけ等の規定が新設されました。
これらの荷主関連部分について、2019年7月1日から新制度が開始されました。
トラックドライバーの働き方改革を進めるための新制度(荷主関連部分)の概要
(1)荷主の配慮義務の新設
荷主は、トラック運送事業者が法令を遵守して事業を遂行できるよう、必要な配慮をしなければならないこととする責務規定を新設。
(2)荷主への勧告制度の拡充
荷主勧告制度の対象に、貨物軽自動車運送事業者が追加されるとともに、荷主に対して勧告を行った場合には、その旨を公表することを法律に明記。
(3)違反原因行為をしている疑いがある荷主に対する国土交通大臣による働きかけ等の規定の新設
(2023(令和5)年度末までの時限措置)
- 国土交通大臣は、「違反原因行為」(トラック運送事業者の法令違反の原因となるおそれのある行為)をしている疑いのある荷主に対して、荷主所管省庁等と連携して、トラック運送事業者のコンプライアンス確保には荷主の配慮が重要であることについて理解を求める「働きかけ」を行う。
- 荷主が違反原因行為をしていることを疑うに足りる相当な理由がある場合等には、「要請」や「勧告・公表」を行う。
- トラック運送事業者に対する荷主の行為が独占禁止法違反の疑いがある場合には、「公正取引委員会に通知」する。
※違反原因行為の例:荷待ち時間の恒常的な発生、非合理な到着時刻の設定、重量違反等となるような依頼等
(国土交通省報道発表資料より)