このページでは、トラック運送事業におけるグリーン経営の認証基準について解説しています。
グリーン経営認証基準は、グリーン経営認証を取得するときに必須の取組項目です。
認証基準は全部で36項目あります。
グリーン経営認証を取得するためには、認証基準の36項目の取組ができていることが必要です。
車両の状態に基づく適切な点検・整備①
点検・整備を的確に行うためには、日常から車両の状態を把握し、その状況に応じた点検・整備を依頼することが必要です。
認証基準
点検・整備を整備事業者に依頼する時は、車両の状態を日常から把握し、環境に対して影響のある現象について伝えている。
取組のポイント
1.環境に影響のある現象(車両状態)とは何か、どんな影響があるかについて、資料に基づいてドライバーへ教育します。
<環境に影響のある現象の例>
・排ガスの汚れが、ひどくなってきた
・燃費が悪くなってきた
・車両の騒音が増してきた
・エアコンの効きが悪くなってきた
2.環境に影響する現象(異常)が発生したときの報告・伝達のルール(文書)を定めます。
①社内で誰から誰へ報告するか
②社外(社内)の整備工場へ誰が伝達(修理依頼)するか
ルールは会社の業務や管理の実態に則して決めます。
3.社内、社外へ現象を報告・伝達するときには書類で確実に伝えます。そのときに使う連絡シート(点検・整備依頼書など)を作成し、現象発生時に利用します。
4.現象が発生したときには整備工場で速やかに点検・整備を受け、車両を正常な状態に戻し、その点検・整備の記録を入手、保管します。
審査での確認ポイント
1.環境に影響する現象について資料に基づいて教育しているかを確認します。
2.現象発生時の社内、社外への報告・伝達ルール(文書)を定めているかを確認します。
3.現象の報告・伝達用連絡シートを作成し、利用しているかを確認します。
4.現象が発生した場合には整備工場で点検・整備を受けたかを確認します。
審査で確認する書類の例
・環境に影響のある現象とは何か(排ガスの状態、燃費の低下、騒音の増加、エアコンの効き具合等)を具体的に記述した資料に基づき、ドライバーに内容を周知していることを示す書類
- 教育資料
- 社内通達文書、社内報または掲示物
- 教育記録
・環境に影響のある現象が発生した場合、その内容を適切に伝える仕組み(報告のルールを明記した基準書、社内及び整備事業者への点検・整備依頼書)をドライバーに周知していることを示す書類
- 環境に影響のある現象が発生した場合の報告のルールを定めた書類
- 点検整備に関する連絡シート(点検・整備依頼書等)
- 異常があった場合の点検・整備の記録
過去の審査であった不適合例
- 環境に影響のある現象に関する教育用資料がない。
- 現象が発生したときの連絡ルールを定めた書類がない。
- 現象が発生したときの点検・整備連絡シートがない。