「運送業」を行なうには運送業許可が必要です。
運送業とは
「運送業」とは、「貨物自動車運送事業」のことを言います。
貨物自動車運送事業には、
● 一般貨物自動車運送事業
● 特定貨物自動車運送事業
● 貨物軽自動車運送事業
の3つがあります。
それぞれ「貨物自動車運送事業法」という法律で次のように定義されています。
「一般貨物自動車運送事業」とは、他人の需要に応じ、有償で、自動車(三輪以上の軽自動車及び二輪の自動車を除く。)を使用して貨物を運送する事業であって、特定貨物自動車運送事業以外のものをいう。
「特定貨物自動車運送事業」とは、特定の者の需要に応じ、有償で、自動車を使用して貨物を運送する事業をいう。
「貨物軽自動車運送事業」とは、他人の需要に応じ、有償で、自動車(三輪以上の軽自動車及び二輪の自動車に限る。)を使用して貨物を運送する事業をいう。
簡単に言うと、「他人から依頼を受けて、お金をもらってトラックで荷物を運ぶ事業のこと」です。
運送業許可が不要なケース
以下では運送業許可が不要なケースについて説明します。
- 自社の荷物を運ぶ
- 荷物は運ぶが、運賃が発生しない
- 軽自動車(軽トラック)で荷物を運ぶ
- バイクで荷物を運ぶ
1.自社の荷物を運ぶ
自社の商品や製品を取引先にトラックで運ぶ場合には、運送業の許可は必要ありません。他人から依頼を受けているわけではないので、運送業には該当しません。自明ですね。
2.荷物は運ぶが、運賃が発生しない
他社の商品や製品を運ぶけれども運賃をもらわない場合は、運送業許可は必要ありません。
ただし、注意すべき場合があります。
例えば、下請けの建設会社が元請けの建設会社の建築資材を建築現場まで運ぶ場合です。請求書には「運賃」と書かれていなくても、請求金額に運賃が含まれていれば、運送行為を行なっていると見なされる可能性はあります。こういう場合には、運送業許可を取ることをお勧めします。
3.軽自動車(軽トラック)で荷物を運ぶ
軽自動車(軽トラック)で荷物を運ぶ場合は、運送業許可を取る必要はありません。他人からの依頼で運賃を貰っていてもです。
ただし、「貨物軽自動車届出」が必要です。
4.バイクで荷物を運ぶ
二輪自動車(バイク)で荷物を運ぶ場合は、有償であっても運送業には当たりません。例えば、バイク便です。
ただし、軽自動車(軽トラック)と同様に、「貨物軽自動車届出」が必要です。排気量が125cc未満の二輪自動車については、「貨物軽自動車届出」は必要ありません。