一般貨物の役員法令試験(令和5年9月実施)
令和5年9月28日に関東運輸局で実施された一般貨物の役員法令試験の問題と正答です。
関東運輸局は東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、群馬県、栃木県、山梨県の1都7県を管轄しています。
※内容には誤字・脱字その他の間違い等がないように心掛けておりますが、もしもありましたらご容赦いただけますようお願いいたします。
役員法令試験(令和5年9月実施)問題と正答
(出典元:関東運輸局『一般貨物自動車運送事業の経営許可申請等に係る法令試験問題』)
Ⅰ. 次の問題の文章で正しいものに○を、誤っているものに×を( )内に記入しなさい。
問題1
【貨物自動車運送事業法】(運送約款)
一般貨物自動車運送事業者は、運送約款を定め、国土交通大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
国土交通大臣が標準運送約款を定めて公示した場合(これを変更して公示した場合を含む。)において、一般貨物自動車運送事業者が、標準運送約款と同一の運送約款を定め、又は現に定めている運送約款を標準運送約款と同一のものに変更したときは、その運送約款については、認可を受けたものとみなす。
第10条第1項、第3項
問題2
【道路運送車両法】(定義)
この法律で「自動車」とは、原動機により陸上を移動させることを目的として製作した用具で軌条若しくは架線を用いないもの又はこれにより牽引して陸上を移動させることを目的として製作した用具であつて、道路運送車両法に規定する原動機付自転車以外のものをいう。
第2条
問題3
【労働安全衛生法】(健康診断)
事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による健康診断を行わなければならない。
事業者は、有害な業務で、政令で定めるものに従事する労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による特別の項目についての健康診断を行なわなければならない。有害な業務で、政令で定めるものに従事させたことのある労働者で、現に使用しているものについても、同様とする。
第66条第1~2項
問題4
【道路交通法】(積載物の重量の測定等)
警察官は、第五十七条第一項の積載物の重量の制限を超える積載をしていると認められる車両が運転されているときは、当該車両を停止させ、並びに当該車両の運転者に対し、自動車検査証(道路運送車両法第六十条の自動車検査証をいう。第六十三条第一項において同じ。)その他政令で定める書類の提示を求め、及び当該車両の積載物の重量を測定することができる。
第58条の2
問題5
【下請代金支払遅延等防止法】(下請代金の支払期日)
下請代金の支払期日は、親事業者が下請事業者の給付の内容について検査をするかどうかを問わず、親事業者が下請事業者の給付を受領した日(役務提供委託の場合は、下請事業者がその委託を受けた役務の提供をした日。次項において同じ。)から起算して、できる限り六十日の期間内において、定められなければならない。
第2条の2第1項
誤:できる限り六十日の期間内において、定められなければならない。
問題6
【貨物自動車運送事業報告規則】(運賃及び料金の届出)
一般貨物自動車運送事業者、特定貨物自動車運送事業者及び貨物軽自動車運送事業者は、運賃及び料金を定め又は変更するときは、あらかじめ、運賃料金設定(変更)届出書を、地方運輸局長に提出しなければならない。
第2条の2
誤:あらかじめ
問題7
【貨物自動車運送事業法】(事業計画)
一般貨物自動車運送事業者が業務を行う場合には、事業計画に定めるところに従わなければならない。国土交通大臣は、この規定に違反していると認められるときは、当該一般貨物自動車運送事業者に対し、事業計画に従い業務を行うべきことを命ずることができる。
第8条第1項、第2項
問題8
【労働安全衛生法】(事業者等の責務)
事業者は、労働災害を防止するため必要な事項を守るほか、事業者その他の関係者が実施する労働災害の防止に関する措置に協力するように努めなければならない。
第4条
誤:事業者は、・・・
正:労働者は、・・・
問題9
【貨物自動車運送事業輸送安全規則】 (点検等のための施設)
貨物自動車運送事業者は、事業用自動車の使用の本拠ごとに、事業用自動車の点検及び修理のための施設を設けなければならない。
第3条の4
誤:修理
正:清掃
問題10
【道路運送法】(有償旅客運送の禁止)
貨物自動車運送事業を経営する者は、有償で旅客の運送をしてはならない。ただし、災害のため緊急を要するときその他やむを得ない事由がある場合であつて都道府県知事の許可を受けたときは、この限りではない。
第83条
誤:都道府県知事
正:国土交通大臣
問題11
【自動車運転者の労働時間等の改善のための基準】(貨物自動車運送事業に従事する自動車運転者の拘束時間等)
使用者は、貨物自動車運送事業に従事する自動車運転者の休息期間について
は、当該自動車運転者の住所地における休息期間がそれ以外の場所における休息期間より長くなるように努めるものとする。
第4条第2項
問題12
【貨物自動車運送事業輸送安全規則】(従業員に対する指導及び監督)
一般貨物自動車運送事業者等は、国土交通大臣が告示で定めるところにより、死者又は負傷者が生じた事故を引き起こした者、運転者として新たに雇い入れた者、高齢者(六十五才以上の者をいう。)に対して、事業用自動車の運行の安全を確保するために遵守すべき事項について、特別な指導を行い、かつ、国土交通大臣が告示で定める適性診断であって、国土交通大臣の認定を受けたものを受けさせなければならない。
第10条第2項
問題13
【貨物自動車運送事業法】(定義)
この法律において「貨物自動車利用運送」とは、一般貨物自動車運送事業、特定貨物自動車運送事業又は貨物軽自動車運送事業を経営する者が他の一般貨物自動車運送事業、特定貨物自動車運送事業又は貨物軽自動車運送事業を経営する者の行う運送(自動車を使用して行う貨物の運送に係るものに限る。)を利用してする貨物の運送をいう。
第2条第7項
誤:貨物軽自動車運送事業は含まれない
問題14
【道路交通法】(使用者に対する通知)
車両等の運転者がこの法律若しくはこの法律に基づく命令の規定又はこの法律の規定に基づく処分に違反した場合において、当該違反が当該違反に係る車両等の使用者の業務に関してなされたものであると認めるときは、公安委員会は、内閣府令で定めるところにより、当該車両等の使用者が道路運送法の規定による自動車運送事業者、貨物利用運送事業法の規定による第二種貨物利用運送事業を経営する者又は軌道法の規定による軌道の事業者であるときは当該事業者及び当該事業を監督する行政庁に対し、当該車両等の使用者がこれらの事業者以外の者であるときは当該車両等の運転者に対し、当該違反の内容を通知するものとする。
第108条の34
正:当該車両等の使用者
誤:当該車両等の運転者
問題15
【貨物自動車運送事業法】(運賃及び料金等の掲示)
一般貨物自動車運送事業者は、運賃及び料金(個人(事業として又は事業のために運送契約の当事者となる場合におけるものを除く。)を対象とするものに限る。)、運送約款その他国土交通省令で定める事項を主たる事務所その他の車庫において公衆に見やすいように掲示しなければならない。
第11条
問題16
【自動車事故報告規則】(速報)
事業者等は、その使用する自動車について、五人以上の重傷者を生じた事故があったときは、電話、その他適当な方法により、四十八時間以内においてできる限り速やかに、その事故の概要を運輸支局長等に速報しなければならない。
第4条
問題17
【貨物自動車運送事業報告規則】(事業報告書及び事業実績報告書)
貨物自動車運送事業者(貨物軽自動車運送事業者を除く。)は、事業者の区分に応じ、指定された報告書を、指定された時期に提出しなければならないが、毎事業年度に係る事業報告書は、事業者の事業年度の経過にかかわらず、毎年7月10日までに提出しなければならない。
第2条
誤:事業年度の経過にかかわらず
正:毎事業年度の経過後百日以内
問題18
【労働基準法】(賃金台帳)
使用者は、各事業場ごとに賃金台帳を調製し、賃金計算の基礎となる事項及び賃金の額その他厚生労働省令で定める事項を賃金支払の都度遅滞なく記入しなければならない。
第108条
問題19
【貨物自動車運送事業法】(安全管理規程等)
一般貨物自動車運送事業者(その事業の規模が国土交通省令で定める規模未満であるものを除く。以下この条において同じ。)は、安全管理規程を定め、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
一般貨物自動車運送事業者は、安全統括管理者を選任しなければならない。安全統括管理者を選任し、又は解任したときは、国土交通省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
第16条
問題20
【貨物自動車運送事業法施行規則】(届出)
一般貨物自動車運送事業者又は特定貨物自動車運送事業者たる法人であって、代表権を有する役員又は社員を変更する場合にはあらかじめ、代表権を有しない役員又は社員に変更があった場合には前年七月一日から六月三十日までの期間に係る変更について毎年七月三十一日までに、許可をした国土交通大臣又は地方運輸局長に届出書を提出しなければならない。
第44条
誤:代表権を有する役員又は社員を変更する場合にはあらかじめ、
問題21
【貨物自動車運送事業法】(事業の譲渡し及び譲受け等)
一般貨物自動車運送事業者たる法人の合併及び分割は、国土交通大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。ただし、一般貨物自動車運送事業者たる法と一般貨物自動車運送事業を経営しない法人が合併をする場合において一般貨物自動車運送事業者たる法人が存続するとき又は一般貨物自動車運送事業者たる法人が分割をする場合において一般貨物自動車運送事業を承継させないときは、この限りではない。
第30条第2項
問題22
【道路運送車両法】(自動車車検証の備付け等)
自動車は、自動車検査証を備え付け、かつ、検査標章を表示しなければ、運行の用に供してはならない。ただし、運行管理者が必要と認めたときに限り、自動車検査証は写しでもよい。
第66条第1項
誤り:「・・・ただし、」以下
問題23
【道路運送法】(自動車に関する表示)
事業用の貨物自動車を使用する者は、その自動車の外側に、使用者の氏名、名称又は記号を見やすいように表示しなければならない。
第95条
問題24
【労働基準法】(労働条件の決定)
労働条件は、労働者が使用者より優位の立場において決定すべきものである。
労働者及び使用者は、労働協約、就業規則及び労働契約を遵守し、誠実に各々その義務を履行しなければならない。
第2条
誤:労働者が使用者より優位
正:労働者と使用者が、対等
問題25
【私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律】
この法律において「不当な取引制限」とは、事業者が契約、協定その他何らの名義をもつてするかを問わず、他の事業者と共同して対価を決定し、維持し、若しくは引き上げ、又は数量、技術、製品、設備若しくは取引の相手方を制限する等相互にその事業活動を拘束し、又は遂行することにより、公共の利益に反して、一定の取引分野における競争を促進することをいう。
第2条第6項
Ⅱ. 次の問題の文書の指示に従って設問に答えなさい。
問題26
【貨物自動車運送事業輸送安全規則】(乗務等の記録)
一般貨物自動車運送事業者等は事業用自動車に係る運転者の乗務について、当該乗務を行った運転者ごとに必要事項を記録させ、かつ、その記録を一年間保存しなければならないが、記録させる事項として、法令上記載しなくてもよいこととなっているものを①から③より選び、( )内にその番号を記入しなさい。
① 乗務した事業用自動車の自動車登録番号その他の当該事業用自動車を識別できる表示
② 運転免許証の番号及び有効期限
③ 休憩又は睡眠をした場合にあっては、その地点及び日時
【貨物自動車運送事業輸送安全規則】( ※ )
第8条
※ 条文タイトル及び本文中「乗務」について、令和5年3月31日に貨物自動車運送事業輸送安全規則が改正され、正しくは「業務」であったことから、回答結果にかかわらず正解として取り扱いました。なお、本問題は令和5年3月31日以降の試験には使用をしていないため、過去の試験
結果への影響はございません。
問題27
【道路交通法】(駐車を禁止する場所)
公安委員会の定めるところにより警察署長からの許可を受けた場合を除き、車両は、道路標識等により駐車が禁止されている道路の部分及びその他の道路の部分において駐車してはならないが、以下の内容のうち、その他の道路として誤っているものはどれか。①から③より選び、( )内にその番号を記入しなさい。
① 道路工事が行なわれている場合における当該工事区域の側端から五メートル以内の部分
② 消防用機械器具の置場若しくは消防用防火水槽の側端又はこれらの道路に接する出入口から五メートル以内の部分
③ 火災報知機から五メートル以内の部分
第45条
問題28
【貨物自動車運送事業法施行規則】(届出)
貨物自動車運送事業者等は法令に定める事項に該当することとなった場合には、その旨を該当する国土交通大臣、地方運輸局長、運輸監理部長又は運輸支局長に届け出なければならないが、以下の内容において誤っているものはどれか。①から③より選び、( )内にその番号を記入しなさい。
① 一般貨物自動車運送事業者又は特定貨物自動車運送事業者たる法人であって、定款に変更があった場合
② 一般貨物自動車運送事業者又は特定貨物自動車運送事業者の氏名、名称又は住所に変更があった場合
③ 休止していた一般貨物自動車運送事業又は特定貨物自動車運送事業を再開した場合
第44条
問題29
【自動車事故報告規則】(定義)
事業者が、届出しなければならない重大な事故として自動車事故報告規則に定められている事項について、正しい事項を①から③より1つ選び、( )内にその番号を記入しなさい。
① 荷物の破損により荷主に損害を与えたもの
② 3人以上の負傷者を生じたもの
③ 自動車に積載されたコンテナが落下したもの
第2条
問題30
【貨物自動車運送事業法】(公衆の利便を阻害する行為の禁止等)
一般貨物自動車運送事業者が公衆の利便を阻害する行為として禁止している事項として誤っているものはどれか。①から③より1つ選び、( )内にその番号を記入しなさい。
① 荷主から指定された日時までに配送を終了をしないこと
② 特定の荷主に対し、不当な差別的取扱いをすること
③ 荷主に対し、不当な運送条件によることを求めること
第25条
役員法令試験(令和5年9月実施)合格率
- 受験者数:73人
- 合格者数:51人
- 合格率:69.86%
今後の一般貨物の役員法令試験実施予定(関東運輸局)
試験会場:横浜第二合同庁舎1階 共用会議室(予定)
(午前の部)
受付時間:10時00分 ~ 10時30分
試験時間:10時50分 ~ 11時40分
(午後の部)
受付時間:14時00分 ~ 14時30分
試験時間:14時50分 ~ 15時40分
●令和5年 11月27日(月)
●令和6年 1月26日(金)
●令和6年 3月27日(水)
※上記の日程は予定です(2023年10月5日時点)。
(出典元:関東運輸局『法令試験の実施について』)